日本やヨーロッパでは、家族はつねに行動をともにする。日本などは、とくにそうだ。おとなのあつまりにまで、子どもを連れて出たりする。しかし、アメリカの親は、日本の基準からみれば、冷酷非情とさえみえるような仕方で、子どもをベビー・シッターにあず…

先にも触れたように、日本人は「和」の精神を重んじるといわれていますが、日本の民事裁判実務に身を置くかぎり、そんなことは全くありません。みなさん、とても元気に「ノー、ノー」と言います。これは民事紛争で裁判にまでなっているわけですから、当然と…

『世界の歴史１９中華帝国の危機』並木頼寿、井上裕正中央公論社応召 アヘン戦争に始まる「西洋の衝撃」がいかなる経緯をもって清国を崩落させていったのかを、中華帝国の権威原理と権力構造の解体史として描いた読み物が本書である。確かな史観と実証の裏づ…

株急落などで世界の企業も家計も、景気の先行きへの不安心理が高まり、経済活動に慎重になり、消費も冷え込んでしまいました。金融危機が実体経済を下押しし、世界は不況期に入りました。さらに今、世界中で問題になってきたのが、大量の失業者の発生と、企…

発展途上国グループは八一年メキシコのカンクンで開かれた南北サミット交渉で、ＮＩＥＯにふくまれた諸要求を、一次産品、貿易、工業化、通貨、金融、石油エネルギーを組み合わせた包括交渉の形で一挙にすすめることをはかっかが、ＧＮはその後すすんでいな…

こうした時点ネット決済方式が可能になるためには、銀行間での①送金データを通信・処理する（メッセージの交換）システムと、②実際の資金の受け渡しを行うシステムの両者が必要になる。このうち①の部分は、わが国の場合には、手形交換所制度と全銀システム（…

医療も福祉も効率化が求められています。それぱ必要なサービスを必要な人に効率よく提供することです。必要でない人に不効率なサービスを提供することが最悪です。受益者負担としての利用料や自己負担は、必要な人に必要なサービスを提供するために、サービ…

地方分権推進委員会は、さらに勧告を重ねなければならない。機関委任事務といった、いわば行政全体に共通する自治法の改正から、さらに進んで都市計画法などの個別法の改正に踏み出す必要がある。公共事業についても。道路やダムなど各事業の建設・管理を自…

私が社会の問題の研究を志したのは一九五三年のことである。私はそのとき大学の三年であった。といっても私はそのとき、社会の問題の研究法について、ハッキリした考えを持っていたわけではない。それどころか私か現在専門としている、社会学の研究者になる…

集団の社会的結合と、成員の不安とに関するこの理論の適用範囲は、宗派と自殺率との関係に止まるものではない。デュルケムはこの理論を「家族の結合」と「自殺率」との関係にも応用した。すなわち「独身者は既婚者より自殺率が高い」、また「子供のいない者…

私は、しょっちゅうそう思ういながら、日記などつけたことがない。私はいつも、ああすればよかったのに、こうすればよかったのに、と過ぎたことを思うばかりで、それを将来に生かそうともしない。過ぎたことは過ぎたこと、日記がもの書きに重宝なものである…

都市勤労者を扶養するための食料、ならびに重工業の資本蓄積のための農業余剰の創出は、中国の経済発展メカニズムの起点であった。しかし、農業の労働生産性のこのようないちじるしい低迷のもとで、蓄積メカニズムはその起点において紅語が発生したといわね…